小田原駅から箱根登山鉄道に乗ってわずか2駅。そこには風祭(かざまつり)という風情ある名称の駅がある。桜が咲きやわらかな春風が吹く今だからこそ、「風」と「祭」という文字を見ると心が踊ってしまう。

下車すると目の前にはかまぼこで有名な鈴廣がある。

つまみ食いしたい欲求をぐっと堪えながら建物をくぐり抜け、道路を真っ直ぐ歩いていくと、香ばしくちょっと甘い香りが風に乗って漂ってくる。

タレにどっぷり浸してから、焼いた、美味しそうな香りだ。「俺、このにおいだけでご飯3杯いけるぜ」って絶対誰か言うんだろうな。そんなお調子者はクラスに1人はいるよなぁなんて妄想をしてしまう。

急にお腹が減ってくる。朝ごはんを食べてきたばかりなのに。この香り、罪深き。

香りの正体は、ミシュラン獲得のうなぎ亭「友栄」。
開店直後に到着しても30分待ちと宣告されてしまうほどの人気店だ。

Puha Fotor
シュウ

アンジャッシュ渡部も絶賛した「青うなぎ」を食べに行ってきたよ!呑まずにはいられない肝焼きも必見。

うなぎ亭 友栄(小田原)

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ミシュラン1つ星獲得。食べログアワードシルバー受賞。
ネットで事前に調べた情報だと関東のうなぎ御三家と言われているらしい。

11:00開店で平日11:10に到着したら既に30分待ちという人気っぷり。平日にも関わらずこれだけの人気を博している秘密とは一体何なのか…。

このお店の存在を知ったのはアンジャッシュ渡部の「渡部の歩き方 グルメ王の休日」(Hulu)で渡部さんサマサマである。

席は予約不可!しかし「うなぎ」は予約できる!?

友栄に行きたい方には超重要なお知らせです。

まず知っておくべき事実!
友栄は行列ができる人気店ですが座席の予約ができません。

僕が行ったのは平日。開店直後に到着して既に満席で30分待ち。順番待ちの間に外出はOKで、順番が近くなると電話をくれるのでとても親切。

平日の場合、お昼時に食べたいなら11時頃にはお店に到着しているとよいと思います。土日はもっと混みそうなので、早めに順番待ちを入れて、風祭駅周辺の鈴廣ショップを覗いたりお散歩しながら待っていると楽しそうです。

次に知っておくべきポイントは「うなぎの予約」ができるということ。
友栄の人気の秘密はこれなんです。

衝撃の最上級うなぎ「青うなぎ」

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ほんとに青っ!青というか紫にも近い絶妙な色合いなんですよ。友栄で食べれるのは普通のうなぎではないんです。漁獲量が少ない貴重なうなぎ。食べている餌が普通のうなぎとは違うそうで、旨味がありくさみがなく高額だそうです。

電話予約時に相談したところ、肝焼きもとても人気ということだったので、「うな重」と「白焼き」と「肝焼き」を予約しておきました。

プチ旅行気分で新幹線、箱根登山鉄道に乗ってはるばる来たのに売り切れてた日にゃショック3倍ですよ。アクセスが良い通いやすいお店ではないので事前に予約をしておくことをおすすめします。確実に青うなぎを食べましょう。

行列ができるうな重を遂に実食

電話予約しておいた「白焼き」「肝焼き」「うな重」が順番に運ばれてきます。

うなぎの白焼

白焼き
「えっ、知っているうなぎと違う」ふわっとした食感。そして前評判通り臭みが全然ない。味のついていないシンプルな青うなぎを食べてみたい方は是非。ふんわりした食感がダイレクトに味わえます。

本日は宮崎県産の青うなぎ。脂はしっかりのっているけどくどくない。

お好みで山椒味噌、柚子胡椒、生わさびと醤油の3つの調味料で味に変化をつけながら多角的に楽しむことができます。僕のイチオシは山椒味噌。気に入りすぎて店員さんに「これなぁに?」と聞いてしまったのですが山椒と白味噌からできているそうです。

肝焼き

肝焼き
電話予約時に人気だと教えて頂いて予約しておいた逸品。正式名称は「うなぎの割きたてのきも(たれ)」で、電話時にはわからなかったのですがわさび味もあります。

卵の黄身が濃い目のオレンジ色でぷっくりしていて美しい。窓の外の景色が映り込むほどの光沢。壊すのを一瞬ためらってしまう。でも仕方ないよね。箸で割ります。

トロ〜リ流れ出る黄身をたっぷりと肝に絡ませて頂きます。

甘辛く、そして焦がした香りとちょっと苦味もある大人の味。
全体を包み込みまろやかさを与えてくれる黄身。

うまい。

一口食べて心が揺れ動きました。
二口食べて決心しました。

Puha Fotor
シュウ

すいませーん!日本酒の十四代 本丸・秘伝本玉返しをください

今回食べた中で一番のお気に入りはこの肝焼き。
肝焼きは日本酒とよく合います。

くさみが無いので普段肝を食べない人でもペロリといけます。

肝焼きを食べたらお酒を飲みたい衝動に駆られるので運転している人は要注意。

十四代 本丸 秘伝玉返し

日本酒メニュー日本酒が好きな人は「十四代」という三文字を見たらぴくっとするのでは?

友栄にはそこらへんの居酒屋では飲めない銘酒が揃っています。
十四代だけでも4種類。こだわりを感じます。

「玉返しって何か卑猥だよね」と言う人が絶対いるんだろうなぁと思いつつ一口啜ると、そんな馬鹿なこと考えてごめんなさいと蔵人に謝りたくなるくらい上質。

香りも甘みも最初ふわっと来るけどもすーっと消えていく軽めのお酒。アルコール感を感じないくらいなのでクイクイ飲んじゃうんですよね。うなぎが持つあぶらを包み込んで流してくれてすっきりします。また美味しい味を口の中いっぱいに詰め込めるのでしあわせになれます。そもそもお酒自体おいしいですし。

十四代

春だから桜柄の徳利とおちょこ。
細部まで拘っています。

上うな重(青うなぎ)

上うな重(青うなぎ)
やっぱりふわっと柔らかいうなぎ。タレは甘すぎずしょっぱ過ぎずしつこくなくて絶妙なバランス。でもタレ特有のおいしさもあるので、タレを上からかけた時が最もおいしい。

うなぎの調理方法は一般的に2種類あります。「蒸し」と「焼き」。関東は「蒸し」が多く関西は「焼き」が多いようで、僕が名古屋でよく食べるうなぎは「焼き」です。名古屋よりも西が焼きなのかもしれません。焼きは皮がパリパリで身はしっかりとしています。一方、友栄は蒸してからタレにつけて焼くスタイルなのでふわっとしてるんですね。

「白焼きのときに余った生わさびを乗せて食べるとおいしいですよ」という店員さんのおすすめでわさびをちょんと乗せて食べると、これまた美味。うなぎのあぶら疲れをした舌に爽快感をもたらします。お寿司を食べる時のように最初にうなぎと生わさびが舌に触れるように食べると最高です。
うなぎに生わさび

これだけ食べて、十四代を1合飲んで約9000円。

満足感に包まれながらお腹いっぱいで外に出ると日差しは暖かく、心地よい風に吹かれながら風祭駅へ。登山鉄道に乗って帰ろう。

風祭駅

友栄への行き方

箱根旅行や小田原城や海沿いおさんぽとセットにして楽しめます。風祭駅の鈴廣でかまぼこや上げかまを作るのもいいですね。つまり旅行でもご家族でもデートでも楽しめます。
まずは住所を確認しましょう。

住所:神奈川県小田原市風祭157
最寄り駅:箱根登山鉄道「風祭」駅から徒歩6分

てっきり小田原駅が最寄りだと勘違いしていたのですが「風祭駅」が最寄りです。ネットで調べた印象で「小田原」という印象がとても強かったのですが、箱根からも近いです。

箱根湯本駅からも箱根登山鉄道で小田原方面に乗るとわずか2駅。箱根旅行の時に寄るのもいいですよね。お昼においしい青うなぎを食べて精力満点、夜は温泉でしっぽり…なんてデートに密かに憧れます。

小田原駅から行く場合

小田原駅
都心から行く場合は、新幹線こだまでバビューンと小田原に行くのが気持ちいいですよ。おいしさを楽しめるコンディション作りも大事ですよね。疲れてちゃ楽しめないので、食べる時のコンディション優先で行動すべし。

小田原駅から箱根登山鉄道「風祭」駅へ(おすすめ)

風祭駅
小田原城が遠くに見える小田原駅11番ホームへ。
箱根登山鉄道に乗れるというだけで旅行気分になって、箱根観光へ行く外国人ファミリーの後ろで電車が到着するのをまだかまだかと待ち侘びます。赤い3両列車が到着して乗り込みます。

隣の男性二人組が「風祭なんて駅で絶対に降りないよ。絶対に。鈴廣しかないし。」と言っている横を華麗にくぐり抜けて下車。彼らは知らないのだ、友栄の存在を。人生損してるんじゃないだろうか(偏見)。

風祭駅から徒歩6分

駅前には鈴廣(かまぼこ)のショップがあります。
これがまたおいしそうなんですよ。

でもお腹を空かせておかないと絶対に後悔するので、うなぎを食べまでは食べちゃダメですよ。

誘惑に勝てた人だけが先に進めます。中をくぐり抜けて右に曲がってまっすぐ進めば友栄があります。

車の場合(駐車場あり)

駐車場が2ヶ所あります。
お店の駐車場がいっぱいの時は近くにある第二駐車場へ。
両方合わせて20〜30台くらいはいけそうな感じでした。

お店基本情報

うなぎ亭 友栄

営業時間
【月・火・水】
午前11:00~午後6:00 (LO)
【土・日・祝】
午前11:00~午後5:00 (LO)

定休日
毎週 木曜日・金曜日

http://www.tomoei-unagi.com/

まとめ

肝焼きと日本酒。これ以上の酒の肴はあるのだろうか、というほどお気に入り。次回は箱根旅行のランチとして食べに来たいな。
ちなみに、接客も素敵で店員さんは元気よくキビキビとしています。若い女性店員さんがみんな可愛かったのもポイント高いです。